ミネラルって体の中でどんな働きをしているの?
ミネラルウォーターやウォーターサーバーの水には、カルシウムやマグネシウムなど、さまざまなミネラル成分が含まれています。
ミネラルというと、私たちが健康であるためにとっても大切なものということはわかっていても、具体的にミネラルが体の中でどんな働きをしているかは意外に知らないものです。
ここでは、ウォーターサーバーの水やミネラルウォーターに含まれている主要なミネラル成分の体の中での働きや健康効果をお話しします。
カルシウム
カルシウムは人間の体の中で最も多く存在しているミネラルで、体重の約2パーセントを占めるミネラルです。
カルシウムのほとんどは骨格や歯の組織に使われ、筋肉や血液中にもカルシウムイオンとして存在しています。
血液や筋肉中に存在するカルシウムは、機能カルシウムとも呼ばれ、血液の状態を良好に保ったり、神経や筋肉の働きを活性化して体の調子を整えたり、中枢神経のコントロールとも関係が深く、過度の緊張やストレスを抑えてイライラや過敏症を緩和する働きがあります。
カルシウムが不足すると、骨のカルシウムが血液や筋肉に放出されますが、慢性的なカルシウム不足が続くと、骨がもろくなる骨粗鬆症を引き起こします。
カルシウムは日本人にとって最も不足しがちなミネラルですが、それは日本の飲料水のほとんどが軟水であることも原因だと言われています。
カリウム
カリウムは、細胞内液にその98%程度が溶け込んでいて、細胞外液に溶け込んでいるナトリウムとのバランスにより、浸透圧を調整する機能があります。
筋肉の動きや神経伝達、体液バランスの調整に欠かせないミネラルです。
カリウム不足や、ナトリウムの過剰摂取によって、細胞内のカリウムとナトリウムとのバランスによるポンプのような機能がうまく機能しなくなると、細胞が水膨れのような状態になり、むくみや高血圧の原因となります。
また、疲労やだるさ、心臓機能の異常にもつながります。
マグネシウム
マグネシウムは成人の身体で約25グラム含まれていて、その60%程度が骨や歯に、残りは筋肉と肝臓の細胞内液に、また、わずかに血液中にも含まれています。
マグネシウムは、カルシウムが骨に定着するのを助ける働きや、タンパク質、糖質の代謝、筋肉の収縮、血圧と体温の調整、体内の酵素の活性化、ビタミンB群の働きを高めて疲労回復にも深く関係しており、生命活動の維持に欠かせないミネラルです。
また、腸の中の水分を便に吸い寄せ柔らかくして、便通をスムーズにする働きもあります。
マグネシウムが不足すると、骨に蓄えられているカルシウムが血液中に溶け出し、これが慢性化すると、血管収縮により狭心症や心筋こうそく、脳梗塞などの原因となります。
ナトリウム
体内に存在する50%程度が細胞外液にナトリウムイオンとして溶け込んで、カリウムとの相互作用により細胞内の水分を調整しています。
残りは骨格内に存在し、神経や筋肉の興奮を鎮める働きや、カルシウムの吸収を助けたり、アミノ酸の運搬にも関係しています。
不足すると筋肉痛や熱けいれん、神経系統の異常の原因となりますが、ナトリウムは普段の食事で十分に補給できるミネラルで、夏に大量に汗をかくなどの場合を除いては、塩化ナトリウム(食塩)の摂りすぎには注意する必要があります。
亜鉛
皮膚や毛髪、肝臓、腎臓などにとくに多く含まれ、新陳代謝やタンパク質の合成にかかわる大切なミネラルです。
亜鉛が不足すると細胞分裂がうまくいかなくなり、皮膚病、抜け毛、肝機能障害、味覚異常などが現れます。
男性の場合は精液欠乏症や勃起不全、妊娠期の女性であれば胎児の発育不良の原因ともなります。
また、亜鉛にはすい臓から分泌されるインスリンの分泌量を調整して血糖値を下げたり、免疫力を高める機能もあります。
バナジウム
人体にとって必須ミネラルではありませんが、血糖値を下げる働きやコレステロールの低下作用、代謝を促す働きが確認されています。
ゲルマニウム
コラーゲンの結合部分を強くして皮膚や爪を丈夫にしたり、髪のツヤを高めるなどの働きが確認されています。
国産のミネラルウォーターやウォーターサーバーの水は基本的に軟水ですから、ミネラル分は少な目ですが、毎日の水分補給でこまめに飲み続けることで、健康にプラス効果をもたらしてくれるでしょう。