美容と健康のキーポイントは老廃物のスムーズな排出
新陳代謝と血行の悪さが「未病」の原因
肩こりや腰痛、便秘、倦怠感、冷え性。
こうした大きな病気とは言えないものの、体の不調を訴える女性は非常に多く、しかも20代の若い女性にも増えています。
「未病」といった言葉もあるように、現状では病気ではないものの、そのまま放置しておくと重大な病気にもなりかねない状態とも言えます。
原因ははっきりしていて、ファストフードやコンビニエンスストアなどの栄養バランスの偏った加工食品中心の食生活や、運動不足、ストレス、不規則な生活習慣、環境汚染などが複合的に重なっていると考えられています。
こうした原因が、新陳代謝を悪くしていて、体の中に老廃物を溜め込んでいたり、血行が悪くなったり、ホルモンバランスの崩れなども引き起こしています。
肩こりや腰痛は血流の悪さも大きく関係していますし、冷え性は血液がスムーズに流れていない典型的な症状です。
便秘は腸に老廃物を溜め込んでいる状態そのものです。
摂りこむことだけでなく出すことも大切
多くの方は美容や健康を考える際に、どんな化粧品を使うかとか、どんなサプリメントや栄養素を摂るかといったように、外側から何か手を加えることばかりを考えがちです。
こうした外側から手を加えることも大切ですが、それと同時に老廃物を体の中に溜め込まずに外へスムーズに排出することも大切です。
老廃物を抱えたままで外側からあれこれ手を加えても、期待するほどの効果は実感できないでしょうし、体の不調の根本的な改善にはつながらないでしょう。
体の中に摂りこむことばかりに意識を向けるのではなく、古くなったものをきちんと出すことも常に意識しておきましょう。
老廃物排出には水が不可欠
老廃物をスムーズに排出するためには。体の中に十分な水分があることが必要です。
老廃物は体の隅々にまで張り巡らされた静脈を流れる血液に乗せられて、最終的には汗や尿となって体外に排出されます。また、食べ物の残りかすは便という形となって体外に排出されます。
これらがスムーズに機能する際に、最も大切なのは水分です。
水分が不足すれば血液がドロドロになり、血行が悪くなりますし、汗や尿の機能にも悪影響を及ぼします。
痛風は老廃物である尿酸がうまく排泄されず、体内に蓄積されることで起こる病気ですが、原因の一つには、水分補給が足りないために尿の量が少なくなって、尿酸値が上がってしまうことがあげられます。
尿酸値を下げるポイントは水分補給にあります。
便秘も水分不足が大きな原因です。
便秘や冷え性が男性よりも女性に多いのは女性のほうが皮下脂肪が多い分、体全体の水分が少ないからともいわれています。
成人男性は約60%が水分ですが、女性は55%程度です。
こうしたことからも、女性は男性以上に水分補給を意識する必要があります。
体を温めながら水分補給を
老廃物の排出を意識して水分補給をするならば、体を冷やさないようにあまり冷やしすぎた水は避けたほうがいいでしょう。
水を飲むことは大切ですが、体を冷やしてしまうと血行も悪いままですし、新陳代謝は活性化されません。
スポーツや軽い有酸素運動の後などで体が温まって汗をかいている状態での水分補給は、老廃物の排出に最も効果的です。
なかなかスポーツをする時間が取れないという方は、体温より少し高い38度~39度くらいの温度のお風呂での半身浴をしながら、ちびちびと水を飲むのも効果的でおすすめです。
こうした老廃物の排出を意識した水分補給を一日に1回は行ってみてください。
多くの女性が悩んでいる肩こりや冷え性、便秘などが改善するはずです。